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心のエネルギーを取り戻していく力を身につけよう

「こんな時だからこそ、明るく過ごしていこう!笑って過ごしていこう!」

がんなどの大きな病気や手術の闘病、治療後の方やその方を支えるご家族の方の中には、いつも前向きに頑張っている方が多くいます。

ところがいつも頑張っているとやはり疲れてくるもので、ただ「ポジティブになろう!」と努力するだけではかえって心が不安定になってしまうことがあります。

 

こんな風に努力してポジティブで過ごし心が疲れてしまった方が、頑張るのではなく、無理なく心のエネルギーを取り戻していくまでのヒントをお伝えしていきます。

 

 

 目次

  • 無理なポジティブ思考の落とし穴    □
  • 心を回復させる、簡単な4つのステップ
  • 心のエネルギーを取り戻す力を高めるために大切なこと
  • まとめ

 

 

【無理なポジティブ思考の落とし穴】

 

なぜか多くの人はポジティブ=自己肯定感が上がる、いいこと。ネガティブ=自己肯定感が低い、ダメなことというように捉えている傾向があります。

 

以下の図のように、頑張らなきゃ!と頑張っている方を多くみてきました。

 

図のように、「ポジティブでいなきゃ!」と自分を奮い立たせてポジティブな理想の自分に辿り着いたとします。

 

理想の自分を維持して一時的には前向きになれたとしても、自分に「明るくポジティブな理想」を押し付け本音を押し殺している状態になっていくとどうしょう。実は少しずつ心のエネルギが-失われていくのです。

 

 

そしてこのように自分にポジティブを押し付けてしまうのは、本来の自分を否定しているのと同じことなのです。

 

結果、「あぁやっぱり私はダメな自分なんだ」、「ポジティブになれないダメな自分」と思ってしまう。

気が付いた時には、ポジティブで頑張ろう!と思い立った頃よりさらに心のエネルギーがない状態にまでなってしまうケースもあります。

 

 

 

「ポジティブでいよう!」という気持ちは決して悪いものではありません。しかし、それが「本当の自分の気持ちを無視して前向きになろうとする」ことにつながると、心が苦しくなってしまいます。

 

このように頑張って明るくいようとしてきた方が心のエネルギーを失った場合は、ゆっくりとそのエネルギーを取り戻していく必要があります。

 

そして心のエネルギーを取り戻す=レジリエンス(回復していく力)を身につけると、無理にポジティブにならなくてもよくなるのです。

安定した心の状態を保つことができ、ストレスや困難があっても柔軟に乗り越えられるようになります。

 

例えば、闘病中にツラいな~、イヤだな~というようなことがあったときに落ち込んでしまう人と、一度は落ち込むけれど気持ちを切り替えて前に進める人がいます。

この違いは、心のエネルギーを取り戻す=レジリエンス(回復していく力)の強さの違いなんですね。

 

ではどうやって心のエネルギーを取り戻していくのか?お伝えしていきます。

 

 

【心のエネルギーを取り戻していく4つのステップ】

 

心のエネルギーを取り戻していくためには、まず「自分の気持ち」に気づくことが大切です。そのために、すぐに実践できる4つのステップをご紹介しますね。

 

① 無理に前向きにならなくてOK

「頑張らなきゃ!」と思うと余計に苦しくなることも。まずはそのままの気持ちを受け入れましょう。

例えば、「仕事がうまくいかなかった…」「人間関係がうまくいかない…」「今日は副作用でだるくて家のことができなかった」と感じたとき、それを無理に「大丈夫、大丈夫!」「また頑張ろう!」とポジティブに変換しようとしなくてもいいのです。

その代わり、「今日は疲れたな」「ちょっと落ち込むな」と、ありのままの気持ちを認めてあげることが大切です。

 

② イライラやモヤモヤには優しく共感する

「イライラするなぁ…」「なんか辛いなぁ…」そんなときは、自分に向かって「そうそう、そんな気持ちにもなるよね」と声をかけてあげましょう。

私たちはつい、「イライラするなんてダメだ」「モヤモヤしてるのは甘えだ」と考えてしまいがちです。でも、感情には意味があります。

まずは、「そういう気持ちになるのは悪いことではないんだ」と認識していくことからやってみるのがいいですよ。

 

③ 望むことを少しずつ言葉にする

「本当はこうしたい」「こんな風に過ごしたい」と、自分の気持ちを少しずつ言葉にするだけでも、気持ちが整理されます。

 

例えば、「もっとのんびりした時間がほしい」「一人でゆっくり過ごす時間がほしい」「本当は副作用でだるいから、代わりにやってほしい家のことがある」と思うなら、それを紙に書き出してみるのもおすすめです。

言葉にすることで、自分が本当に大切にしたいもの、好きだな~というものが見えてきます。

 

④ すぐに解決しなくてもOK

なんでもすぐに答えを出さなくても大丈夫です。

すぐに解決しようとすると、かえって焦ってしまい心が余計に疲れてしまうことがありませんか?空回りしてしまう感じです。

 

「今は答えが出なくてもいい」「今はモヤモヤしているけれど、整理できるタイミングは来る」と、少し肩の力を抜くことを大切です。

時間が経ってみると客観的にみられることもありますし、捉え方が変わることもありますからね。

 

これらは全て取り組む必要はありません。いまできるところから一つずつ取り組んでみてくださいね。

 

 

【心のエネルギーを取り戻すために大切なこと】

 

ここで1つ。

心のエネルギーを取り戻すのは一人で取り組むのが難しい場合もあります。

過去のツラい経験や記憶が関係してくること、心が強く揺れ動いたことなどと関連することは、専門家のサポートを受けながら進めることをおすすめします。

 

このようなケースでは心のケアは一人であまり深く向きすぎてしまうとかえって苦しくなってしまい、自分を追い込んでしまいますからね。無理は禁物ですよ。

 

真面目で頑張り屋さんは特に深く向き合いすぎてしまうことがあります。そんな時は早めに主治医や看護師、心の専門家にご相談ください。

 

 

【まとめ】

 

無理にポジティブになる必要はない。むしろ心のエネルギーが失われ、自己否定のループになっていきます。

 

大切なのは、「自分の心と体が心地よく過ごせるためには何が必要か」を考えることです。

 

そして心のエネルギーを取り戻すために、①無理に頑張らなくてOK、②イライラやモヤモヤには優しく共感する、③望むことを少しずつ言葉にする、④すぐに解決しなくてもOK、ということをできるところから取り入れてみてください。

 

闘病中や治療後、そのご家族を支える側の方には常に色んな感情があるものです。いつもいつも穏やかでいられるなんていうのは、正直難しいのです。凹むことも泣いてしまうこともあるものです。

だから無理にポジティブになることよりも、「どんな気持ちがあっていんだな~」と肩の力を抜いて過ごしていくのです。あなたはもう十分頑張っていますから、これからはご自身を労わって過ごしていきませんか?

 

そして一人で抱え込まず、「頼りたいな~」「誰かに聴いてほしい」という時は、いつでも頼ってくださいね。

 

 

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